疾患啓発(DTC)研究会

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第25回定例会議事録
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●疾患啓発(DTC)研究会 
 第25 回定例会 (令和5年 11月 14日 開催)
 
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「 DTC活動を継続するためには? 」


2023年度第25回定例会は興和株式会社様より会場提供をいただき16社32名の参加を得て盛況のうちに開催されました。
冒頭で高橋代表理事から開会の挨拶があり、本研究会専務理事である株式会社ABC古川氏からPSP(ペイシェント・サポート・プログラム)に関するミニレクチャー、帝人ファーマ株式会社萩野幹樹氏による自社事例を用いた患者さんに寄り添った支援に関する講演があました。
本聴講録では萩野氏の講演内容とその後に実施されましたグループワークを抄録でお知らせします。


◇◆ 在宅医療におけるトータルサポート ◆◇


萩野氏より在宅医療における「患者さんに寄り添う―在宅医療におけるトータルサポート―」をテーマに患者さんに寄り添った支援について講演がありました。患者さんが安心して快適に在宅療養が行えるよう、多職種によるサポート体制を紹介くださいました。日本国内PSPは製薬企業が企画しPSP事業者と契約を締結することで実施されるため、製薬企業にとって製品価値の最大化を期待することができ、また医療者にとっても患者さんへの説明や指導の効率化が利点です。その一方医薬品と在宅医療機器における患者さん支援枠組みでの相違点を指摘され、課題についてもご説明くださいました。
参加者からは事業プログラム開始の意思決定について、また患者さんひとり、ひとりに寄り添ったサポート体制が実際どの様に実施されているかなど質問が出ていました。


◇◆ 治療継続支援プログラムを策定する ◆◇


本研究会定例会の看板プログラムであるグループワークは参加者が5つのグループに分かれ、月経困難症の受診行動に至った患者さんの治療継続を支援するプログラムの策定が課題に設定され取り組みました。本課題によるGWは今回そして次回第26回定例会の全2回シリーズで実施予定です。事前に提示された課題ケースにて月経困難症に関する疾患・診断・治療実態の把握を行い、当日はグループ内で患者さんの現状・PSPを活用した理想的な状態・具体的な施策やツールについてディスカッションが行われました。ディスカッションを通じ本施策の対象と目的(誰の何を解決するか)PSPの目的と内容(誰の何を解決するために何を提供するか)について学びました。
グループ発表では、共通する部分や独自な意見もあり、講演者の萩野氏より、本人だけでなく会社(上司)や学校等幅広い環境における疾患に対する理解促進を目的とする施策は興味深いという意見も出されていました。高橋代表からは企業が患者とどう向き合い支援を行うかはDTCの根幹の課題であり、その中でもPSPは今後特に注目すべきテーマであること、厚労省より平成31年に提示されたグレーゾーン解消制度における回答もPSPの助長と繫がるだろうとの意見がありました。


◇ 情報交換会 ◇


定例会が終了し記念撮影のあと、お店に移動して情報交換会が行なわれました。特別講演演者の萩野氏を交え、多くの会員が参加し、講演会の内容やグループ討議の続き、昨今の製薬業界の話題で盛り上がっていました。多くの参加者があり、コロナ禍を経て、ようやく研究会の基本となるリアルの情報交換の場を取り戻したと実感できる情報交換会でした。
(理事会聴講録係)