疾患啓発(DTC)研究会

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第17回定例会議事録
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●疾患啓発(DTC)研究会 
 第17 回定例会 (令和元年 11月 27日 開催)
 
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「 患者さんのための情報提供とは?」


製薬企業の勉強会である本会も17回目の定例会を迎え、今回は科研製薬株式会社様から会場の提供を頂き、疾患啓発やその関連に携わる20社29名の社数、参加者を得て開催されました。冒頭の秋和代表理事からの開会の挨拶の後、疾患啓発綱領作成委員会委員長の高橋氏(副代表理事)よりから中間報告がありました。
研究会サイトにて2019年12月27日までパブリックコメントを募集しております。コメントはサイトの「お問い合わせ」のフォームに寄せてもらうことになっています。その後、二つの講演と事前に配付した課題についてグループに分かれての討議と発表、全体の質疑応答が行われました。当日の講演とグループディスカッションの様子を抄録でお知らせします。


◇◆ 医療現場で導入が進むWEB問診システムについて ◆◇


株式会社メディアコンテンツファクトリーの田沢悟郎氏より、「医師と患者のコミュニケーションを変えるWeb問診システム」 をテーマにミニレクチャーをして頂きました。従来の紙での問診から事前にWEBシステムによる問診に替えることによるメリットについて分かり易い図や数字にて解説頂きました。また、同社が提供する実際のWEB問診システムの事例を使った説明もあり、参加者からは医療現場の大きな変化に驚きの声があがっていました。


◇◆ なぜ、カスタマージャーニーマップが必要なのか? ◆◇


3Hクリニカルトライアル株式会社の杉本徹氏より「Patient Centricity時代に考えるPatient Journey Map」をテーマにてご講演をいただき、患者調査がなぜ必要なのかという基本的なことからカスタマージャーニーマップの基本までわかりやすく紹介と解説をしていただきました。特に希少疾患は「患者数が少ない」「原因や治療法が確立されていない」「進行性」の病気であり、希少なために様々な情報が不足しています。診断ができる医師も限られるために医師の診察でも正しい診断をされずに、自身の症状が何の病気なのかを正しく知るまでに5〜7年を要すこともあります。このような患者さんが、いつごろ、どんな症状で、病院でどんな治療を受けていて、その心境はどうだったか等をいろいろな患者調査により患者のインサイトを集め、それを分析していくことで、どこでどのような情報に接触すると、より早く適切な治療にたどり着けるのか、それらを「見える化」させる重要性をご紹介いただきました。短時間でのインプットにもかかわらず、内容には網羅性があり、参加者各自はいろいろな気づきがあったのではないでしょうか。


◇◆ 炎症性腸疾患(IBD)をテーマにグループワークショップ ◆◇


前述の講演内容を踏まえ、疾患啓発活動を考えるうえでペイシェントジャーニーマップの役割について更に理解を深めるために、4グループに分かれて実際にマップの構築を行いました。今回は3Hクリニカルトライアル株式会社よりご提供いただいた、31歳の女性の活動期の患者さんの実際の発言録を検討資料として、「症状」「治療薬剤」「受診場所(ポイント)」「患者さんの気持ち」をステージごとにセグメントしながら、各グループにて患者インサイトを深く推察しました。
短時間でありながら集中したディスカッションが展開され、発表時には各グループともファクトを確実に抑えながらも異なるインサイトを示しました。もちろん唯一の正しい答えはありませんので、各自が日常業務においてのTIPSをそれぞれが持ち帰られたのではないでしょうか。


◇ 情報交換会 ◇


定例会が終了し記念撮影のあと、会場を移して情報交換会が行われました。今回はグループワークに参加した全員がそのまま情報交換会にも参加し、賑やかな中にスタートしました。特に今回は新規会員の方が多く、新鮮な雰囲気の中で活発な情報交換が繰り広げられました。恒例の新規会員の自己紹介が終了するころには更に親近感も高まり、初対面とは思えないほどグループワークの討議の続きや、最近の製薬業界の話題など、お開きの時間までみなさんが話し込んでいました。
(理事会聴講録係)