代表挨拶
本研究会は2011年に発足し、本年(2021年)創立10周年を迎えました。現在会員会社は50社を超えています。研究会では、「患者さん視点」の疾患啓発について、年2回の定例会と不定期の研修会、いくつかの委員会を随時開催しています。
本研究会では、製薬企業は病気に苦しむ患者さんに対して適切かつ十分な疾患情報を速やかに提供することで疾患を認知させ、よりよい治療の選択に患者さん本人が参加できるよう努めることだと考えています。現在、一般生活者の方が身体に不調があり病気ではないかと疑ってとる行動では、インターネットを通じての情報収集が多いのではないでしょうか。しかしながら、ネットを通じて入手する情報の中には根拠に乏しい内容も混在しており、場合によっては治療の遅延や症状の悪化につながる可能性もあります。
このような状況下、2020年6月に本研究会では製薬企業が患者さんやその家族、一般の方に向けた疾患に関わるさまざまな啓発活動を実施する上での基本原則を定めた「疾患啓発綱領」を策定し発表しました。このような活動を通して、製薬企業が実施する疾患啓発活動について社会から理解してもらい、製薬企業の責務を果たす前向きで重要な取り組みとして認知されていくことを目指しています。
すでに疾患啓発活動を実施している企業、実施を検討中の企業、将来の実施に備え知識を得たいと考えている企業、どのようなフェーズの企業でも本研究会の目的に賛同頂ける企業であれば参加を歓迎いたします。すでに参加している会員会社からは、知識の習得と共に社外のネットワーク作りで貴重な場であるとのコメントを頂いています。私たちと一緒に疾患啓発活動の健全な発展のために活動をしていきましょう。
なお、当研究会の「疾患啓発綱領」やすべての会合内容は本サイト内で公開しておりますのでぜひご参照ください。
2021年8月25日
疾患啓発(DTC)研究会
代表理事 高橋 義宣